2013年11月14日木曜日

2013年11月9日小学校高学年クラス

 今回のメインレッスンは10月19日の振替日であったこともあり、生徒さんは、2人で始まり4人で終わりました。その分、方丈記の説明をしたり、お話をいつも以上にかみ砕いたりと、なるべく参加者全員の理解度の足並みがそろうように授業を進めました。そうしたゆったりとした個人レッスン的なムードの中、生徒さん達はいつも以上に自分が分かっているか分かっていないかをはっきりと伝えてくれました。そしてメインレッスンの後は稲の脱穀、精米の作業を行いました。こちらは参加生徒4人でしたが、皆、とても根気強く、しかも楽しんで作業をしていました。

9:30〜10:50   メインレッスン  
11:00〜12:00 稲の脱穀、精米作業

メインレッスン
1)  方丈記の朗読
Nくんが「昨日、方丈記を5回読んだよ!」と元気に教えてくれたので、冒頭の部分の大半を彼に先に朗読してもらい、私たちが後から復唱しました。そしていつものように朗読をした後、今回は冒頭の部分の口語訳をしながら意味の説明をしました。内容自体難しく、文語であることがさらに難しくさせているのですが、動作を加えながら説明をしたら、「あ~!」と、2人とも何かを理解してくれたようです。全てではなくても、この詩の「何か」を少しでも吸収することに意義があるのだと思います。

2)  漢字テスト

3)  お話:『お米は生きている』
今回の授業の一大作業が脱穀であるため、今回はお米に関するお話をしました。日本では約3千年もの間、米作りが代々受け継がれてきたこと。全てが共同作業でなければできなかったこと。米の豊作を祈る、祝うことが神社の起源であったこと。そして脱穀した後のわらも、日本人の生活にはとても重要で、稲は余すところなく使われてきたこと、等のお話をしました。

4)  今日の漢字1&表現1「脱穀」
今日の作業が脱穀であるために「脱」と「穀」の漢字を「脱穀」の意味と共に勉強しました。

5)  今日の文法1「文をつなぐ言葉」
板書してある要約文の中から「文をつなぐ言葉」を探してもらいました。皆、正確に答えてくれました。その後、例文を出し、「それに」「だから」「けれども」の中からどの「文をつなぐ言葉」を使うのが適切かを一人一人に言ってもらいました。文をつなぐという行為は、頭の中で1番目の文と2番目の文をきちんと理解し、その関係を考えなければならず、結構難しかったらしく最初は四苦八苦していましたが、すぐに慣れ、皆、正答を挙げてくれるようになりました。

脱穀、精米作業
皆に家で育ててもらっていた稲を持ってきてもらい、脱穀、精米をしました。

1)  脱穀
ベースメントの大きなテーブルの上に新聞紙を広げ、その上に全ての稲を広げ、手で脱穀しました。かなり手間と時間のかかる作業だったのですが、皆、少しお話をしながらですが、瞑想にでも入ったかのように着々と手を動かし続けているのには驚きました。皆、自分で育てた稲には愛着があると見えて、床に落ちたもみは一粒も逃さないぞ!という雰囲気で拾い集めていました。そして、Lくんが「上の方から取ると取りやすい!」と皆に教えてくれました。

2)  精米(玄米まで)
やっとの思いで脱穀が終わり、精米に入りました。すり鉢にもみ米を入れ、野球ボール、すりこぎで精米をしました。こちらは脱穀以上に手間も時間もかかる作業でした。加えて、力を入れすぎてもダメ、入れなすぎてもダメで結構難しい作業でしたが、皆、こちらもかなり辛抱強く頑張っていました。やっとの思いで少しもみがらが浮き始めたのを確認し、「ふーっ」と息を吹きかけたところ、もみがらが四方八方に散らばり、それを見て生徒さん達は「お!これぞ!」といった勢いで「フーフー」と競い合っていました。でもこの作業もコツが必要で、あまりに元気よく息を吹くと、お米が入っているもみまですり鉢から飛び出してしまい、それを見たTくんが「あー!そんなに吹いたらダメ!いいのも悪いのも飛んじゃう!」と、皆に教えてくれました。

こんな感じで脱穀、精米ともとても長い間、皆、集中して作業ができ、時間の関係で精米は最後まではできませんでしたが、脱穀の作業を終えられたため、達成感を味わえたと思います。Mちゃんを筆頭に、最後にきちんと皆で掃除もして、脱穀、精米の作業は終わりました。共同作業を体感できた作業であったと思います。

長沢千秋

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