2013年5月30日木曜日

2013年5月18日幼稚園クラス

よく雨が降った後は、すっかり初夏の感じですね。幼稚園も皆さんの温かいサポートのおかげで、もうすぐ1年目が終わろうとしています。あっという間でしたが、皆さんとのご縁があったことに心より感謝しています。クラスもあと残すところ2回となりました。あまり忙しすぎない様にと思っていますが、やりたいことがいろいろあって、盛りだくさんの楽しいクラスにしたいと思っています。

前回のことも少し報告しますね。少し新しいことをしましたので。先ずいつも通りのおやつ作りですが、もうすっかり上手になったパン作りです。生地をこねるところからいっしょにやるのですが、子供たちはもう何を入れるのか、どうするのか、すっかり要領を得ています。歌をいっしょに歌いながら、しっかりとこねてくれます。結構力を入れて長い間こねないとおいしくないし、生地にならないのですが、飽きずに楽しそうにこねてくれます。今日は遊んでいて参加しないかなと思ったりもするのですが、どの子もパン作りに大体自分から参加してくれます。おかげでいつもおいしいパンが出来上がりますし、よく食べてくれます。

パン作りが板についてきたので、前回はスープ作りもいっしょに行いました。皆さんにお家から野菜を持って来ていただき、ありがとうございました。いろんな野菜が集まり、色鮮やかな七色スープができました。私とゆうこ先生が驚いたのは、子供たちが野菜の切り方がすごく上手になっていたことです。ナイフを使って野菜を切ったのは、何ヶ月か前だったと思うのですが、お家でお手伝いしているのでしょうか?とても切るのが上手になっていて、大きさも揃っているし、使い方も慣れて来たし、びっくりです。また小さく切ることは根気もいるのですが、飽きないで根気よく切ってくれていました。お母さん方といっしょにお料理をお手伝いしている光景が目に浮かびました。

このようにして作った野菜スープですが、前回のクラスの前、初めて野菜スープを作ったときは、2−3人くらいがあまり食べていなくて、1人は全く口も付けなかったのですが、今回は全員「おいしい、おいしい」と言って食べてくれました!全然食べられなかった子もお代わりまでして食べてくれていて、私もゆうこ先生もニコニコ笑顔でした。野菜しか入っていないし(野菜ブイヨンで味をつけていますが)、それも上手に切ったとはいっても子供たちが切っていますから、みじん切りではないので、見た目に大きく野菜がたくさん入っています。お野菜が苦手な子には結構食べるのに勇気がいると思います。味もおいしいですが、シンプルでお野菜の味です。でもみんなで作って、みんなで食べるのがおいしいのでしょうか。よくお代わりもしてくれて、パンと野菜スープの楽しいおやつでした。いつまでも食べていたいような雰囲気で、楽しく続いているのですが、時間もあるので、私が「そろそろ終わりにしましょうね。」「えー、もっとおかわりしたい!」「では、あと1回だけね。」という感じで私の方からおやつを終わらせているくらいです。また食べている最中も、いろんなお話が飛び交います。お家のことや最近あったこと等を話してくれたり、大きな声で歌を歌ってくれたりするお友達もいます。またみんないい子たちで、その歌を最後までみんなで聞いてくれたりして、大きな家族のような感じになってきていて、私もとても子供たちがかわいいですし、預からせていただいてありがたいと思っています。

そしてこの日はもう一つ新しいアクティビティーをしました。にじみ絵というシュタイナー教育独特のペインティングです。にじみ絵用の紙を水で充分ぬらしておきます。それを画板の上において、絵の具で描いていくのですが、ぬれているので色をおくとさーっと色が広がっていきます。これをこの日は初めてやってみました。クラスを半分ずつのグループに分けて行いました。色は1色だけで、この日は赤を使いました。春のお花の妖精さんが赤いお花の色を分けてくれましたというお話をして、妖精さん(私が作った小さい羊毛のお人形)が絵の具と筆を持ってきてくれます。「優しく、優しくね」とささやきながら(筆を乱暴に扱わないと言う意味)。子供たちはそれぞれ妖精さんから受け取って、静かに描き始めます。みんなとても集中して、10分ほどですがお話する子はほとんどいませんでした。赤の色を水の上で滑らせながら、それぞれ楽しんでいた様子でした。その後乾かすのですが、乾くと自分が描いていたときとまたちがった感じに出来上がります。それもとてもおもしろいところです。作品は年度末にお渡ししますので、お楽しみに。

さて、今週のクラスのお知らせです。懇談会でもお話しましたが、このクラスは夏のお誕生日のお友達が多くて、5、6月生まれの子が4人います。6月1日にこの4人のお誕生日をクラスでお祝いしたいと思います。皆さんへのお願いは、この4人に自然からの贈り物を持って来てほしいと思います。お子さんといっしょにお外でまたは今まで集めたもののなかで、自然のもの、お花、どんぐり、貝殻、きれいな石、等何でもいいので4人分、プレゼントを持って来ていただけますか。それと、お誕生日の特別なおやつとしてフルーツサラダをみんなで作りたいので、お家にあるフルーツを一つ持って来ていただけますか。

それから、年度末になってきましたので、クラス写真を撮りたいと思っています。服装はいつもの服装で結構です。最後に、クラスの最後に小学部低学年の劇を見に行きます。桃太郎だそうです。ですのでお迎えはいつもの外ではなく、地下まで来ていただけますか。

長くなりましたが、以上です。ありがとうございました。では、土曜日にお会いしましょうね。

アマーあづさ

2013年5月22日水曜日

2013年5月18日小学校低学年クラス


劇の練習も大詰めに入り、子供たちも保護者の方々も気合いが入ってきているように見受けられます。先週は急に背景の絵を描かないとーーと騒ぎ立てたら、保護者の方々がささっと音頭をとって見事な絵を描いて下さり、子供たちもいっしょになって描いているという光景を拝ませていただいた次第です。本当に心から感謝します。 行動力のある、実力のある保護者の方々に恵まれてとてもラッキーだと実感しています。ありがとうございます。また役作り、衣装や小道具の作成などあらゆる面で保護者の皆様のご協力を得て劇が完成しようとしています。皆様の協力なしではこれはなし得ないことでした。本番までもう少しです。もっと皆様とお会いして練習したい気持ちでいっぱいですが、みんなで一緒に練習していると想像してどうぞご自宅で親子一緒に練習して下さい。

さて、子供たちはといいますと、うれしいことに劇の練習を「もっとしたい、もう一回したい」と言ってくれます。これは想像していなかったことですが、それぞれの役になりきって演技することを楽しいと思ってくれているのか、みんなで一緒に何かを作ることが楽しいと思ってくれているのか、いずれにしても、そういう気持ちで演技に臨んでくれているのを見ると、既にこの劇は成功に至ったといっても過言ではないと思います。当日はどうなったとしても、子供たちが心から楽しんで演技をしてくれていることは既に成功なので、細かい部分での失敗などがあっても気になさらないようお願いします。たった4−5回の練習でここまで出来たことは奇跡に近いと思います。また決して短い劇ではないので、子供たちにとってもかなりの挑戦になったのではないかと思います。

今期はほとんどの時間を劇に費やしました。メインレッスンでは、各シーンを取り上げて回想をし、要約文から文法を習って、絵を描きました。お話が体に入っているからか、みんないつもより絵を描くのに気合いが入っていたようにも思います。


今週はいろいろ宿題がありますが、とにもかくにも劇のために台詞を何度も覚えること、また付随して吹く笛や、歌(我は海の子)をしっかり練習して覚えましょう。また、手仕事の編み物を15センチくらいがんばって編んでみましょう。少しづつ毎日やってみましょう。きっと上手になりますよ。

Mくんのお誕生日会をしました。Sさん、おいしいケーキを持って来て下さってありがとうございました。

どうかよい週末をお過ごしください。

三好千佳子

2013年5月15日水曜日

2013年5月4日小学校低学年クラス

今週の宿題内容についての補足です。

1. 『桃太郎』シーン1についての要約文と絵を仕上げる。要約文は以下です。
 おじいさんは、山へしばかりに、
 おばあさんは、川へせんたくに、出かけました。
 おばあさんが、川でせんたくをしていると、川上のほうから、
 大きな桃が、どんぶらこ、どんどんぶらこと、ながれてきました。

【注意事項】
*1行目のおじいさんは一段あける。
*句読点は一マス使う。
*メインレッスンノートは6行に割り、一行16文字を入れてください。
*主語は赤、述語は青、擬態語(どんぶらこ、どんぶらこ)はオレンジ、他は紫で書きました。(普通の鉛筆でもよいです。)

今週はものを表現するのにどんな音が想像出来るかやってみました。例えば、
主語が、擬態語 動詞
風船が、ふわふわ とんできました。
ボールが、ころころ 転がってきました。
いくつか文を作ってノートに書いて来て下さい。絵に関しては、大きな桃が川を流れて来る様子を書きました。さらにメインレッスンノートには、見開きで文と絵がマッチするように書いて下さい。

2. 漢字の大きなノート
 毎回出している新出漢字は、大きなノートにいつものように成り立ちなどを書き写して下さい。今までは1ページを2つに割っていましたが、これからは横にして4つに割っても大丈夫でしょう。そして小さい文字は色鉛筆で書くようにしていけばよいかと思います。


授業では立って通し稽古に入りました。みんなよくお話が頭に入っていました。台詞を何度も言って完全に覚えましょう。少し難しい表現は多少変えても構いません。今週は保護者の方と、衣装や小道具について話をしたいと思います。

編み物:棒針編み
すべて表編みです。20センチくらいを目標にしています。できるだけでいいのでやりましょう。


ペンタトニックといってドとファがないものです。楽譜の下の欄の部分を弾いてみましょう。指使い、持ち方は先週指導しました。ソとラの音を出しました。

三好千佳子

2013年5月8日水曜日

第2回シュタイナー公開講座のお知らせ

シュタイナー教育と子育て~日常に活かせる実践法~


講師:山﨑千恵子ハイネマン

【講師プロフィール】
コロンビア大学はじめ日米の大学・院にて人類学、多言語文化教育学、日本語教授法の学士、修士、教育修士を取得。バイカルチャーな子育てをする中、さくら んぼ保育、父兄のための人智学基礎を学び実践。シュタイナー校にK-12まで通った子供たちと、ウオルドフ教師をする夫と伴に森の中で暮す。著訳書に、ア フリカの霊性を語る「男の子の魂が育つとき」「Multiculture Resource for Young Readers」「子供に文字を教える時」「TVを避けた子育て」等がある。米国で日本語を教える傍ら、欧州、アジアと人的交流に闊歩する。
  
日時:5月18日(土)午前10時半〜12時半
場所:The Brooklyn Waldorf School
           11 Jefferson Avenue (at Claver Place)
           Brooklyn, NY 11238
Suggested Donation:$10

お申し込み・お問い合わせ:japaneseschool@brooklynwaldorf.org

公開講座フライヤー

2013年5月2日木曜日

2013年4月20日小学校低学年クラス

朝は雨模様でしたが、授業が始まる頃には晴れ間も見え、お天気が次第によくなってきたのでやる気もぐうんと上がってきたかと思いきや、眠たそうに9時を過ぎてやって来た子供たち、、、そして何だかみんな春が来たからなのか、眠くてだるそうな様子でした。

今学期は、朝早く来た子供たちから授業前に少し算数クイズをやっています。みんな一生懸命自分なりのやり方で、ある生徒は絵を描くなどの工夫をしながら数の大きい計算にチャレンジしていました。表は比較的答えやすくなっていて、時間が余った生徒は裏にチャレンジしていいというシステムになっています。すべてを終えることが目的ではないのですが、朝のちょっとした時間をバタバタと過ごすのではなく、少し机に向かって落ち着くために、また、単調な計算問題は脳を心地よく刺激し、目を覚ましてくれます。さらに、朝にそういったリズムをつけることは良い習慣にもなるので、毎朝ご自宅でも宿題の中の計算を少ししてみてもいいかもしれません。 

春学期、低学年は『桃太郎』の劇をすることにしました。今日はその配役を決める日で、私もちょっとした緊張感を持って望みました。子供たちも台本を読んできて、何の役になるのかそれなりに決めて来ていたみたいでした。意外にほぼ全員が「桃太郎」になりたがったのには驚きました。Mくんは鬼が島に行く舟になると言い張ったり、桃太郎役になれなかったことで涙を見せる生徒がいたりとかなりドラマチックな配役発表でしたが、一通り、台本をみんなでどの役にもなり、一緒に読み上げた後、私は一体みんながどの役に入り込んで台詞を言うのかを観察した結果、以下のようになった次第です。最後はみんなそれぞれに納得して、自分の与えられた役を受け入れてくれたようにも感じました。

桃太郎:E(赤ちゃんの声も)
おじいさん:N
おばあさん:S(6/1)/保護者(6/8)
小鳥(声と小さい鳥を動かす):M
キジ:S(6/1)/保護者(6/1)
さる:N
犬:M
青鬼:Mのお父さん
赤鬼:未定
ナレーター:三好
幼稚園保護者のSさんには背景画を引き受けていただき、Nさんに歌に合わせて振りを付けてもらおうかと思います。また、お話の始めは子供たちの縦笛で幕を開けます。各パートにハイライトをつけて、その前後の台詞を保護者の方とのロールプレイで動きを自分なりに付けて何度も練習してください。衣装などはお互いに必要なものを考えて協力し合って作って下さい。お手伝いや材料の協力、アイデアなどが必要な場合は申し出て下さい。お互い出来ることを手分けして分担し、よい劇が出来るように皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。また、今回は6月1日と8日に2回公演、またSちゃんが8日の終業式に出席出来ないということで、ダブルキャストになっています。

*メインレッスンについて
これからのメインレッスンは劇の練習が主になるので、ご家庭での宿題学習が重要になります。

 漢字学習:漢字も2−3個はクラスで紹介しますが、残りはご自宅で一緒に漢字のノートに大きく美しく書き上げて、さらに国語ノートで漢字を書く練習をする必要があります。カタカナも同様です。

カタカナ学習:今回はカタカナカードをクラスでひとつ作成するので、みんな分担して持ち帰っているカードに言葉を見つけ、絵を描いて持って来て下さい。カタカナプリントを仕上げ、メインレッスンブックに先週書いたようにカタカナを書きましょう。

:今週からやっと笛を練習することが出来ました。じっと私の指の動きを見て、たったの30分くらいのクラスで上手に音を出せるようになってきています。次回からは笛を持ち帰り、ご自宅でも毎日練習してください。楽譜を渡します。

 九九の計算:前回のブロックでは九九を5段まで唱えて覚えました。リクエストにより、いつも九九を唱える習慣、さらに9の段まで覚えることは良いことだと私も思います。日本人が九九を暗記することによって9の段までの計算の速いことは世界的にも有名です。アメリカでは九九のような言い回しはないに等しい感じがしますが、そういうものに重きを置いていないのも文化の違いでしょうか?この国では、むしろ、数字をファミリーのように見立てて、例えば、6の段だと、6, 12, 18, 24, 30. . . と概数の並び方のような形で覚えさせます。これだとちょっと何が24でなにが36なのか、、、指で追って何回掛けたのかを数えないとわからないという難点があります。しかし、おぼろげにその数のファミリーを大きな枠で覚えられるという利点もあります。シュタイナーでは12まで掛けた数字を覚えます。その数字の掛け算の段をより大きな数字まで記憶して言えることも掛け算を得意にするひとつのやり方のような気もします。日本にはせっかく九九というすばらしいやり方があるので、それを使わない手はありません。しかし極論として、いろいろな国のいろいろなやり方を取り入れて様々な角度から掛け算を見つめることも面白いのではないかと思います。

 それでは、宿題は溜めずにすこしずつ毎日やりましょう。

三好千佳子