2013年10月10日木曜日

バイオグラフィーワーク・ワークショップのお知らせ

バイオグラフィワーク・ワークショップ〜アメリカで暮らすわたしたちと、日常にある安らぎ〜


バイオグラフィワークとは、シュタイナー教育の人間観を通した、ひとりひとりの「人生の気付き」との出会いの場です。歌、ことば遊び、詩などのアートはあなたの内面と響き合い、お互いに理解し得るための一助となるでしょう。ゆったりと流れる時間をご一緒しませんか?アートの経験の有無は問いません。

講師: 柿崎 理恵

日時:11月2日(土)午前10:00〜午後1:00
場所:The Brooklyn Waldorf School
11 Jefferson Avenue (at Claver Place) Brooklyn, NY
参加費:$15(材料費込)

*大人のみ対象。保育サービスを用意しております。(6ヶ月以上、または首が据わっているお子様対象。10:00〜1:15、お子様一人当たり$10)

お申込み・お問い合わせ:japaneseschool@brooklynwaldorf.org

【講師プロフィール】
神戸生まれ、幼児教育学修士、シュタイナー幼児教育コース修了、バイオグラフィワークコース修了。アラスカ州アンカレッジにて、公立日本語プログラム、公立私立シュタイナー学校の幼稚園での15年の勤務を経た後、2012年プリムローズガーデン・プリスクールを開校。シュタイナー教育と日本語プログラムを融合を目指す。ハイキング、写真、陶芸、俳句が好きで、シュタイナー学校を出た二人の息子と日本人の夫との4人家族。http://primrose-garden.com

2013年10月8日火曜日

2013年10月5日小学校高学年クラス(プロスペクトパーク遠足)

今回はいつもと違ったスケジュールで、午前中はプロスペクトパークで思いっきり体を動かし、午後学校に帰って来てのメインレッスンでした。好きなだけ体を動かして秋を探せるという環境の中、子供達は本当にのびのびしている印象を受けました。高学年は皆定刻通りに集まり、そして沢山の保護者の方々の参加のおかげで、誰も少しの怪我もなく無事学校に帰ってくることが出来ました。本当にありがとうございました。

9:00〜12:30  プロスペクトパークにて課外授業
12:40〜14:20  メインレッスン

メインレッスン
1)  方丈記の朗読

2)  漢字テスト

3)  前回の宿題から発表
前回の宿題に、「家にある職人がつくった物を、可能であれば持ってくる」という課題があり、二人の生徒さんが実物を皆に見せながら、その物はどういう物か、どこから来たか等を発表してくれました。一人は篠笛、もう一人は忍者箱の発表でした。どちらも素晴らしい職人芸が窺われる物で、二人とも「職人」の言葉の意味、そして宿題の趣旨を良く理解できていることが確認できました。又、別な一人が「包丁だったから持ってこれなかった」と残念そうに言ってくれたのも印象的でした。

4)  お話:『千年の釘にいどむ』パート2
前回に引き続き、『千年の釘にいどむ』のお話をしました。今回は1970年に始まった薬師寺の再建について、そしてその再建に携わった多岐に渡る職人業種の中の、宮大工に焦点を当てたお話でした。

5)  今日のテーマの絵
薬師寺の東の塔を描きました。

6)  漢字「匠」について
N君の日本名は「匠」です。職人にとても強く関連のある字なため、彼に黒板に自分の名前を書いてもらい、皆にどういう意味か、音読み、訓読みについて等、考えてもらいました。

7)  新出漢字の説明、練習1
宮大工の「宮」を説明、練習しました。部首はうかんむりであること、それが家を示すこと、「呂」が建物が連なっている様子を示す、ということを勉強しました。皆割と漢字練習は好きなようです。

8) 「大工」の読み方
「大工」の読みは「だいく」であること、又それが何であるかの説明をしました。

9)  宮大工の特徴について
釘をあまり使わない、という宮大工の特徴について、釘を使わずに木を組み合わせる構造の絵を黒板に描いてくれた子がいました。

10)  紛らわしい漢字について:「立つ」と「建つ」
「立つ」を1、「建つ」を2とし、例文を6例程挙げ、その中で使われているのは1か2かを当ててもらいました。皆張り切って当てようと頑張っていました。一番驚いたのは、彼らが、説明なしで自発的にかなり正確な規則性を見つけた事でした。

11)  新出漢字の説明、練習2
「薬」の説明、練習をしました。

12)  要約文の音読
板書の要約文の音読でレッスンは終わりました。

今回は公園で沢山体を動かし、新しい色々な事を体験、発見した後でのメインレッスンでしたので、正直なところ生徒さん達は少し疲れていて、集中するのが難しいようでした。ですので、宿題に含まれている『千年の釘にいどむ2』の本文を読んであげて下さい。一方、宿題を発表してくれた子たちは発表の順番を競うくらいとても前向きでしたし、「立つ」と「建つ」の違いを当てるところでは、ゲーム感覚で楽しみながらも自発的に規則性を見出す等、皆着実に参加してきていることが実感できる授業でした。

それから、遅くなりましたが、Mちゃんのお誕生日会を次回(10月19日)のスナックの時にしたいと思います。つきましては、Mちゃんにあげるように、手作りのカード又は小さいプレゼント(手作り)を生徒さん達に持たせて下さいますようお願いします。

長沢千秋

2013年10月7日月曜日

2013年10月5日小学校低学年クラス(プロスペクトパーク遠足)

今週は学校の都合でいつものお教室が使えず、なんとか代わりのお教室でいつものスケジュールをこなそうと試みましたが、できないときは無理に授業を行うよりもいっそ流れに任せて違うことをする!と急遽校外学習(遠足)を企画しました。急な企画にも柔軟に対応して下さった保護者の皆様に心から感謝致します。ご都合をつけて私たちの遠足に付き添って下さった保護者の皆様のご協力のおかげで、怪我一つなく無事に楽しく一日を過ごすことができました。

さて、急に決まった遠足でした。ある生徒は初めての地下鉄にワクワクし、ある生徒は電車が外を走るSシャトルに乗ることにドキドキし、ブルックリンにある森のような公園に初めて行く子たちはその公園のあまりの広さにときめいていました。みんな思い思いに一日を楽しんだようです。私たちがこのたびお邪魔したプロスペクトパークに庭のように親しんでいる生徒Nくんは、ファーマーズマーケットで働く人とお友達で、私たちにその人を紹介してくれました。またYちゃんはとっておきの場所、例えばブランコのできる木や木登りにもってこいの木、食べられる実のなる木やマッシュルームの生える木などをみんなに教えてくれました。

歩いた 歩いた

Sシャトルのボタニカルガーデンで下車し、プロスペクトパーク、グランドアーミーの入り口まで歩き、それから広い公園を斜めに横切り、最後は入ったところから反対のメリーゴーランドのある出口まで歩きました。大体そうですね、3〜4マイルは歩いたと思います。すごいと思ったのは、だれも疲れたとかしんどいとか言わないことでした。勿論途中で脱線して切り倒された大木にのって遊んだり、木にぶら下がってブランコをしたり、朝の歌を歌ったり、『はじめの一歩』をして遊んだりと、子供たちの興味のままに自然に次々と遊びが生まれ、飽きることなくみんな仲良く遊んでいました。学年を超えて一緒に遊ぶ、大きい生徒は小さい生徒の面倒を見る。一見当たり前のような行為ですが、一人っ子が増えている昨今、集団の場を作らないとそれを体験することが難しいのが現状です。年齢を超えて集団で遊ぶ意義と必要性を改めて実感した日でした。

自然と遊ぶ

拾った木の実の中から気持ち悪いウジ虫がうにょうにょ出てきました。その実はちょうど小さめのテニスボールのサイズで、丁度子供たちの手の平にはまる大きさ。気がついたら、それを投げて遊んでいました。あとは水草のひしめく池に足を突っ込み、水草を動かしてさざ波を作る。拾った木切れでおじいさんの真似をし、追いかけっこ。大きなドングリを木についている的に当てる。横に倒れている木にのって電車ごっこをする。その木の上に数人が立って、バランスをとって遊ぶ。花を摘んでブーケにする。川がどこから流れてくるのか川上を探す。なんて美しく自然と遊ぶのだろう。子供を自然の中に放り込んだら、ほかほかのジャガイモにのっけたバターみたいに解けて一体化する。子供自身が自然なんだ。子供から自然と生きることを学ばされます。遊びはどこからでもどんなときでも生まれます。そして子供たちは永遠に自然と遊べる特技を持っているようです。大人はそんな特技をどこかで捨ててしまったのでしょうか?きっとそんなことはないと思います。ただ日々の生活に追われて、次に進めないだけなのかも。。。もしかして教室なんていらないんじゃない?外でいつも授業が出来たらどんなにいいだろう?私たち大人が教えられることなんて自然界が教えてくれることに比べたらほんのちっぽけなことにすぎないのかもしれないと思った一日でした。



そうはいっても机に向かって勉強もしないといけないので、午後は学校に帰ってメインレッスンをしました。リズムが逆になって、子供たちはちょっとだるい体にはっぱをかけて勉強しました。早いお昼だったのでお腹がすいて、学校が終わると同時にまた残りのお弁当を開いて食べていました。子供にとってリズムはとても大事で、そのリズムの中にいる安心感があってこそ、毎日をいきいきと生きられるんだなと実感しました。

宿題

1. 『おおきなかぶ』のお話を読んであげて下さい。一字一句覚えましょう。Sちゃん、Mくんは自分で音読して覚えましょう。
*12月14日の終業式で、子供たちは動きながらお話をします。(小さい劇)大きな準備はありませんが、本を丸覚えしてください。毎回授業で練習します。みんながどの役もできるように練習します。これからも新しいお話を紹介し、それにそって文字や言葉を勉強しますが、『大きなかぶ』は毎回お家で声を出して覚えるようにお手伝い下さい。

2.  新しいお話『一寸法師』を読み聞かせてあげて下さい。メインレッスンブックの絵を仕上げること。(美しく、丁寧に)

3.  新しい文字、言葉、漢字の練習をしましょう。「す」「ほ」「すずめ」「ほこり」「 四」
*「川」と「土」は練習する時間がありませんでした。お家でプリントに書いて練習しても良いですが、漢字レッスンブックには書かないで結構です。

4.  校外学習した日のことを絵日記に書きましょう。もっと書ける人は他の日も書いて下さい。

5.  たべものの詩を覚える。

6.  家で練習して歌詞を覚えましょう。
歌:『僕らはみんな生きている』『夏の思い出』
手遊び歌、踊り:『アルプス一万尺』『村まつり』

7. 『一つたたくと子豚が一匹』をお家で手を叩いて練習しましょう。他のものに言い換えてみて下さい。「えんぴつ」「小人」「おにぎり」など。

8.  算数のプリント(Sちゃん、Mくん)

今週はコロンバスウイークエンドで学校はお休みです。ゆっくり週末を楽しんでください。

 三好千佳子

2013年10月2日水曜日

2013年9月28日小学校低学年クラス

今日は今年度3回目の授業でした。子供たちはたった3回目とは思えないくらい今まで教えられたことをきちっと覚えていて、廊下での歩き方、メインレッスンブックの描き方、ブロッククレヨンの使い方、質問があるときは手を挙げて指示を待ってから話すなどの決まりを一生懸命守ろうとしてくれています。お教室の外に出るときは並んで静かに廊下を歩き、階段の上り下りをします。4階までの階段を静かに歩くことはそう容易ではありません。そこで移動して並んで歩くときはいつも『手のひらを太陽に』を歌います。子供たちも歌いながら歩きます。(どうぞお家でも歌って下さいね。)歌いながら階段を上がると、「◯◯ちゃん、静かに」とか「◯◯くん、話をしない」などと注意をしなくてもみんながリズムよく歩きます。(いつも必ず出来るとは言えませんが、、、練習中です。)また聞こえるのは歌声だけなので、移動や切り換えがスムーズに行くことも目的のひとつです。

メインレッスン

お話の回想はみんなよく覚えてきてくれています。待ってましたとばかりに目を輝かせて覚えていることをお話ししてくれます。(保護者の方々のご協力に感謝します。)新しいお話の絵を描いたり、文字を書いたり、漢字を書いたりと少し忙しい朝の時間を文句も言わずがんばってじっと机に向かっている様子は健気です。もう少しゆっくり呼吸をしてじっくり絵を描き、その絵に浸らせてあげられるといいのに、と思います。(平日の学校の授業では、1日目はお話を聞いてメインレッスンブックに絵を描いて終わりです。)しかし私たちは土曜日しか会わないので、その上に文字を書き、また漢字まで覚えてきます。彼らにとってはちょっと詰め込まれすぎて頭から火が吹きそうな様子が窺えます。私自身、つい子供たちを追い立ててしまって、次々と急ピッチで進めてしまうことに疑問を感じています。沢山教えても、頭に残ることはわずかです。それならもっとゆっくり進んで、今やっていることに十分浸らせてあげることのほうが意味があるのではないかとも思ったりもするのです。

*メインレッスンブックの使い方
メインレッスンブックはノートのように見えますが、これはいずれ彼らの手作りの教科書となります。従って、本来は持ち帰って自主学習に使ったり、思い思いのことを描いたりはしません。この学校は土曜日しか会わないので、どうしても宿題としてお持ち帰りいただくことがありますが、あくまでもこれは手作りの平仮名の教科書となりますので、できるだけ指示のあったことだけをさせて下さると助かります。

緑のメインレッスンブック:お話の絵と文字のみを書きます。
オレンジの漢字レッスンブック:漢字のみを書きます。
黄色の日記帳:絵、または絵と日記を書きます。

お話:『大きなかぶ』
 1年生の教科書の題材を使いました。これは繰り返しが面白く、単純なお話ですぐに覚えられるので、お家で暗唱してください。子供たちと何度も繰り返し口に出して話すと、歌のように簡単に覚えられます。文章を見せて読ませる必要はありません。(Sちゃん、Mくん以外)
 
ハンドワーク(手仕事)

タマネギで染めた太い毛糸を指で鎖編みをしてベルトを作りました。この黄色の毛糸はもともとお月見のときにお話をしたお月様からの黄色い玉の贈り物でした。それをみんなが勇気と優しさと、強さをもらえるように身にまとえる物(ベルト)にしました。子供たちには、悲しいときや寂しいときにこのベルトをつけると元気が出るから大切にするようにと伝えました。次回からは本格的に棒針編みを始めます。何を作るかはお楽しみです。

ユーリズミー

ペインティング:大きなかぶの絵
初めてのペインティングでした。濡らした画用紙に絵を描くことが初めての子は、絵の具が一カ所にとどまらず自然ににじんでいく様子を手を止めて面白そうに眺めてはまた描いたりしていました。様々な色がにじんでいく様子は子供たちの心をワクワクさせたのではないでしょうか。濡らし絵(水彩画)は自らのコントロール下で描ける色鉛筆やクレヨンと違って、むしろ絵の具の方が彼らを導いてくれるような不思議な力を持っています。三原色(赤、青、黄)が紙の上で混ざったときに緑になったり橙色になったりすることを発見した瞬間は、何ものにも代えがたい驚きとうれしさ、新しいことを知った喜びでいっぱいになります。低学年はそんな風に色の神秘をまなび、世界には沢山の色があり、その微妙な色の重なり、違いを自然と体験しています。どうぞ沢山お外に出て、いろんな色を見て下さい。特に秋は紅葉がきれいな季節です。自然界が生み出す何とも言えない美しい色を体で感じさせてあげてください。きっとその色を覚えていて、いつかそれが画用紙の上で再現されたとき、はっとする瞬間が訪れると思います。

お昼休み
前日に学校の行事で使ったわらの山があり、子供たちはそのわらを投げたり山にのったりして遊んでいました。メインレッスンの緊張が解けて、頭に力が注がれすぎていたのを体に落とすかのようにわらを投げて子犬のようにはしゃいでいるのが、本来の子供らしい姿だと見ていて微笑ましく思いました。学年を超えて、みんな仲良く遊びます。小規模の学校ならではの光景です。

三好千佳子

2013年10月1日火曜日

2013年9月28日小学校高学年クラス

今回は皆、一日の流れ、そして授業のリズムに大分慣れてきたようで、一つの作業から次の作業に移る時間が一気に短くなり、その分授業そのものに費やす時間が増え、前回よりも充実した一日となりました。

9:00             朝の会
9:10〜9:25  小学部全体で歌、手遊びでウォームアップ
9:25〜11:00  メインレッスン
11:00〜11:30 おやつ+ミニ休憩
11:30〜11:50 専科:ユーリズミー
11:55〜12:15 専科:手仕事
12:20〜13:00 ペインティング
13:00〜13:45 お昼、お昼休み(一輪車乗り)
13:45〜14:00 掃除
14:00〜14:20 終わりの会

メインレッスン
1)  方丈記の朗読
冒頭の部分を覚えてきた子に続いて音読しました。新しい部分を少しずつ増やしていて、段々難しくなっていますが、毎回最初から音読するので、ゆっくりでも覚えていくと思います。

2)  漢字クイズ
2回目の漢字クイズだったため、何をやるべきかすぐに把握し、前回に比べてとてもスムーズに終わらせていました。

3)  お話:『千年の釘にいどむ』パート1
今回から新しいテーマに移りました。『千年の釘にいどむ』という5年生の教科書に載っている題材を基に、日本古来の建築文化、職人文化を勉強していきます。世界最古の木造建築物は法隆寺で、日本にある、ということに皆関心を示していました。そしてそれは優れた木材であるヒノキとそれを上手に使った職人の技と知識とによるものである、というお話をしました。

4)  新出漢字、熟語の説明、練習1
職人の「職」を説明、練習しました。職人とは何かを、職人が作った漆器のお椀と大量生産のお椀を見比べながら説明しました。

5)  アレックス先生の紹介
L君とT君に、彼らのお父さん、アレックス先生をクラスの皆に紹介してもらいました。

6)  アレックス先生のお話、ミニ大工体験
アレックス先生が彼の趣味である(の割にかなり本格的な)木工作業、木工用具、ヒノキの特徴等について、日本のお寺の写真、木造建築の本等を見せながら、堪能な日本語でお話をしてくださいました。皆、アメリカのヒノキを実際に触り、香りを嗅いでみました。のこぎりを使って木を切ったり、カンナを使って木を削ったりしてみました。皆、どれだけ薄く削れるか競い合っていました。

7)  新出漢字の説明、練習2
「釘」「建」「築」を説明、練習しました。

8)  要約文の音読
今日のテーマの要約文を音読してメインレッスンは終わりました。

今回のメインレッスンはテーマが変わり、出来るだけお話を噛み砕いたせいか、生徒さん達がお話に良く反応し、何か知っていることを示すために、お話の途中で手を挙げる子も何人かいました。メインレッスンが終わった後、おやつを速く食べ終わり体力を持て余しているようだったので、千佳子先生の提案により低学年と一緒に草の庭に出たら、わらが沢山あり、皆思いっきり遊んでいました。

長沢千秋

手仕事
前回各自が染めたペンシルケースを手で縫っています。みんな自分の染めた色に満足そうでした。宿題にしたいという要望があったので、何人かの子には持ち帰ってもらいました。カラーペンシルが届いたら早速使いましょう。この後は、編み物をします。経験者と初心者がいるので、レベルにあったもの、そして作りたいものを相談しながら決めたいと思います。みんな少し新しいことにチャレンジ出来るレベルのものが作れると良いですね。

ペインティング
稲の絵を描きました。クラスには平日もシュタイナー教育を受けている子が3人います。その子たちは毎週1回絵を描く時間があるので、無理なくすっと絵を描くことができるのではないかと思っていましたが、普段水彩画をしていない子も誰一人「出来ない」などの文句を言わず、 見よう見まねで黙々と稲と自分の絵を見つめながら精一杯表現していました。いつも子供たちは水彩画を描いているときは静かに、そして自然に自分と向き合える貴重な時間を過ごしているように見受けられます。今回稲を学習し、宿題でも稲を観察し続けていることもあり、それを水彩で描くことには今までの経験を違う手段を使って新たに表現する目的がありました。子供たちは稲のことはすでに見続けているので、親しみがあるという感じですんなり何もいわなくても紙に向かっていました。そして細かい部分までよく観察し、描写しようと努力している姿勢が感じられました。ただ、筆と絵の具を使い、色を作り出すことを新たな試練と感じていた子がいたことも事実です。しかし、これも回を重ねて行くうちに自然と出来るようになってきます。子供たちが絵を描く時間を楽しんで、表現する喜びを感じてくれることが水彩画のクラスの大きな目的です。

三好千佳子