2013年2月8日金曜日

オープンハウスのお知らせ

ニューヨークに暮らす子供たちに体験を通して日本語、日本文化を学んでほしい、その豊かさ、美しさを感じてほしいとの願いから始まったブルックリンシュタイナー日本語学校も、開校5ヶ月目を迎えました。12月には初めての終業式を行い、1月には保護者が中心となって準備したお正月フェアも大盛況のうちに終え、学校そしてコミュニティーが着実に育っていることを実感しています。当校では3月9日にオープンハウスを行うので、2013–2014年度のご入学を検討されている方は是非ご参加下さい。

対象年齢:9月時点での年齢が3−6歳(幼稚園クラス)、1−6年生(小学校クラス)

日時:3月9日(土)午後3時〜4時半
場所:The Brooklyn Waldorf School
      11 Jefferson Avenue (at Claver Place)
            Brooklyn, NY 11238

RSVP:japaneseschool@brooklynwaldorf.org

参加ご希望の方はお名前、お子様のお名前、生年月日を添えて上記アドレスまでご連絡下さい。オープンハウスは保護者の方々を対象とした説明会であり、体験クラスや子供のためのアクティビティー等はありませんが、やむを得ない場合にはお子様同伴でのご参加も可能です。その場合はお子様同伴でいらっしゃることを明記して下さい。

大雪による休校のお知らせ

大雪の影響により、2月9日のクラスはお休みとします。振替日は決まり次第、お知らせします。良い週末をお過ごし下さい。

*お休みになった2月9日のクラスの振替日は5月11日に決まりました。

2013年2月5日火曜日

2013年1月19・26日幼稚園クラス

1月はハリケーンサンディのため休校した分が補講されて、毎週続けて3回幼稚園がありました。

19日は、前週のお粥が思った程ヒットではなかったので、ご飯におやつを戻しました。ご飯にふりかけで、この日はごまをすり鉢ですったり、ごますり機でくるくる回しながらすったりしました。こちらは主に4−5歳の子が中心です。またいつものようにみんなが大好きな海苔を小さくちぎる作業も年齢が小さい子も合わせてみんなでしました。その他、しその葉を乾燥させたものを小さく、細かくさせたり、少しお塩を混ぜたりする作業もしました。

おやつの時間、みんなはご飯が大好きで、海苔もごまもしそも大人気でした。1杯目を食べたら2杯目をお代わりにくる子が多く、手をつけていなかった私のご飯もあげました。ゆうこ先生もお水をみんなに配っている間に、先生の隣に座っていた子が自分のを食べた後、ゆうこ先生のお椀を自分のものだと思って(もう一杯食べたいなと思ったとき、ちょうど自分の前にあったので、きっと自分のだと思ったのでしょう)、それも食べてしまいました。結局子供12人でご飯を7合全部たいらげました。やっぱりみんな日本人の血が流れていて、ご飯大好きっ子だなと感じられ、ゆうこ先生と2人で思わず微笑んだ瞬間でした。

おやつのことを先に書きましたが、朝の中遊びとともに凧作りをしました。その前の週に書き初めで書いた「円にちょん」の和紙の裏に竹ひごで骨を作り、足も付けてゆうこ先生の指導のもと、一人ずつ凧作りを楽しみました。作ったら、勿論すぐ飛ばしたくなるのですが、お部屋の中ではすぐぶつかってしまうので、お外遊びまでちょっと待ってもらいました。最後のお外遊びで寒い中、凧上げをみんなでしてみました。結構上がったのですが、下に降りてくるときもコントロールできない子がほとんどで、急降下で降りてくるので、ぶつかって少し破れてしまった凧もありました。書き初めをした和紙を使ってみたかったのでそうしましたが、今度薄いビニールなどで作ると破れにくいかと思います。お正月遊びの一部を体験できたクラスでした。この凧は、フェアで飾りました。今週の土曜日のクラスで持って帰れるようにします。

またこの日はユリズミーも孝恵先生にしていただきました。その前のクラスより随分まとまってできるようになりましたねというお言葉をもらいましたよ。

26日は皆さんも覚えていらっしゃるでしょう。お正月フェアの前日で、保護者の方々もクラスに子供たちをおいた後、地下でフェアの準備に取り組んでくださいましたね。私たち幼稚園もがんばって準備してくださるお母さん方のお昼ご飯になるようにと、みんなでたくさんパンを作りました。いつものパン作りは、生地をテーブルに用意すると2人、3人とやりたい子が寄って来るので、その子供たちと一緒に作っていました。遊んでいても、最後には大体全員が来るのですが、この日は最初から全員がエプロンをしてテーブルに集まり、全員でパン作りからクラスを始めました。こんなことは初めてです。きっと保護者の皆さん、ゆうこ先生、そして私、私たち大人がみんなフェアに気合いを入れていたのが子供たちに伝わったのでしょう。子供たちも張り切って、いつもよりかなり大きめに作った生地をこねて、こねて、ほとんどパン作りが終わるまでみんなテーブルについてがんばってくれました。遊びたい気持ちを抑えて、最後までパン作りをするのは、結構強い意志が伴わないと実現しません。今から思うと、皆さんのフェアへの想い、気合い、期待等が準備しようという(自分では準備だとわかっていなくても)子供たちの強い意志を生み出したのかなと感じます。

そんなパン作りの後は結構ゆっくりとした中遊びの時間をとりました。するとみんないろんな事、物を工夫し、創造し、遊びに、想像の世界にどんどん入って行きました。日本語の詩や、自分で作ったお話、〜ごっこがあちこちから聞かれました。こんなふうに子供たちが想像の世界に入っているのはとてもいいことです。ここからいろんなものが生まれていきます。作ることなんておもしろくない、さめているような心からは、想像力はなかなか生まれません。ずっとそのままにしておいてあげたいくらいいい感じで遊んでいましたが、そんなこともできないので、お片づけして、サークルに入りました。

サークルでは季節の歌を取り入れたり、童歌をしたりしています。前週は凧の歌をしました。この週はおなべに関する歌
「あぶくたった煮え立った、煮えたかどうだか食べてみよ〜」丸く輪になって、右や左、自分の頭にさわったりするゲーム形式
「なべなべそこぬけ、そこがぬけたらまわりましょう〜」2人ずつで手をつなぎ、後ろに前にまわったりする。
雪の歌〜
こんな感じです。

おやつはみんなも大好きなパンで、2つ目、3つ目を食べた子もいました。パンに付けるのは、バターか蜂蜜バターかの2種です。蜂蜜バターというのは、蜂蜜とバターを混ぜるのですが、両方をおわんに入れて、フォークか何かで2つが混ざり合うようよく混ぜます。これも子供の仕事です。バターも少し固いし、蜂蜜も混ぜにくいので,結構根気と力が要ります。子供にとって,指先を動かすいい刺激(脳にも伝わる)だし、根気力もつきますよ。

おやつの後に、いつもできればお話をしています。今までは人形を使った人形劇をしていたのですが、この日初めて何も人形を使わない、素話をしてみました。『星の銀貨』というお話です。最後に流れ星が降りてくる所だけ、星の形のスティックを使いましたが、あとは私のお話だけです。みんな大体静かにお話を聞くことが出来ましたし、内容も思ったより理解できたかな?という感じでした。素話は人形のようなヒントがなく、聞く言葉だけなので、日本語的にも理解するのが結構難しいのですが、何とかできたようなので、またやってみたいと思います。保護者の方々も本の読み聞かせは勿論いいのですが、たまには自分でお話(素話)してみてもとてもいいですよ。するとそのお話の感じを本を見ていないので、自分なりに想像しますし、それが膨らんでいきます。

3週続けて思ったことは、やはり毎週だと子供にリズムがつきやすいということです。前の週にできなかったことも次週だとすっとできるようになっていることが多く見られました。例えば、着替えです。外に行くのに帽子、コート、ブーツ、、、など着るのがいやで騒いでいた子がその次の週にはさっさと着替えに入っていたり、おもちゃを片付けるのも毎週するとよりスムーズです。以前にお配りしたプリントにもあったかと思いますが、お家でも何か難しいことがあれば、リズムで続けだんだんできるようにしていくことをお勧めします。

以上長くなったものを読んでいただき、ありがとうございました。

アマーあづさ

2013年1月12日幼稚園クラス

火曜日は雪が降って、私の勤めている学校では2時間遅れで学校が始まりました。もっと北の方では、雪のためお休みになった学校もあるようです。皆さんのところは、いかがでしたか。

お子さんたちは大喜びで遊んでいるのでは?今こそお買いになったスノーパンツ、ウインタージャケット、帽子、手袋、スノーブーツを着せて、履かせて外に出してあげてください。雪ってどんな手触り?どのくらい冷たいの?どんな味?(子供はすぐ食べたがりませんか。)雪で何ができるかな?踏んだらどうなる?そりができるかな?雪だるまってどう作るの?、、、お母さんも私も答えられない、あらゆる子供たちの好奇心に雪が答えてくれるチャンスです。こうやって、感性を養い、五感を豊かにしていくのです。雪が残ってもう少し子供たちといっしょにいてくれますように。。。

私はアフタースクールで(継承語としての)日本語教室をしていますが、ある子(3年生)がこんな俳句を作ってくれました。
白水晶
空から落ちた
白野原

雪のクリスタルが落ちてきて、白い野原を作った、、という意味らしいのですが、何とも素敵だと思いました。

さて、前回のクラスのご報告です。2013年初めてのクラスということで、七草粥をしてみました。おもちでもよかったのですが、27日のお正月フェアでおもちつきはしますから、みんなは食べたことがあるかどうかわかりませんでしたが、何か新しいお正月文化を体験してもらいたくて、七草粥を取り入れてみました。七草というとセリ、ナズナ、ゴ(オ)ギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ だそうですが、何しろスズナ(カブ),スズシロ(大根)以外はなかなかその辺に生えているものではないし、緑ばかりだときっと子供たちも食べないだろうなと思い、どうしたらよいものかといろいろ調べてみました。すると地方によっては降雪の関係で七草が摘めない所もあり、他の野菜等で代用しているとのことだったので、山形県の七草汁をまね、ごぼう、人参、こんにゃく、油揚げに大根、かぶ、そして緑を水菜にしてこの7種類で七草粥としてみました。野菜はそれぞれ前もって薄い味付けで煮ておきました。お粥も炊いたご飯を水に一晩つけて、学校で温めました。結構いつもより気を使って作ったおやつですが、実際食べるときにはどうだったでしょう???

それぞれの野菜を3つのお皿に分け入れ、まずお粥を一人ずつのお皿に入れて、3つのお皿から自分の好みでトッピングを取ってもらう形にしました。スプーンでそれを取るのも手先の良い運動です。細かいものを手先を(スプーン)使って取るのはなかなか難しいこと。手先の動きは神経を通って脳に通じていますので、いい刺激ともなります。ほとんどの子が3つのお皿から7つの野菜トッピングを取っていました。中には一皿からだけ、全くなしでお粥だけの子もいましたが。(お粥には薄くだしの味がついています)混ぜて食べてみると、「おいしい!もっと」という声もありましたし、「ご飯の方がいい」という声もありました。お粥自体が食べ慣れていないのか、普通のご飯ほどおかわりがありませんでしたが、半分くらいの子はトッピングとともに何回かおかわりしていましたよ。何か新しいものに対し、ひとりだと食べず嫌いになりがちですが、みんなで新しいものに挑戦するという経験もたまにはいいかなと思いました。

冬休み後初めてのクラスだったので、中遊びでは少し時間を取って、ちょっとゆっくり遊びました。お外へ行く前に地下の広い場所に寄って、書き初めをしました。ちょうど小学生も書き初めの日でしたので、用意されていた書道用具を貸してもらいました。Zくんのお母さん、のりこさんが高学年の先生なので、手際よくお手伝いいただきました。2人ずつ座らせて、私がするのを見せてから、自分たちでやってもらいました。先ず私が筆を持って,墨を付け、丸を書いてその真ん中にちょんと点を書くのを見せました。これは、私が日本画を習った時に1年の1番最初に書いたものです。丸く輪を一気に書くのは実は大変難しいのです。輪は和に通じ、その真ん中にちょんと心、精神を入れるという意味です。子供達は難しいなんてこれっぽっちも感じず!さっさと筆を持って,楽しそうに円を描いていました。出来上がりは個性的で各々の感じがそのまま出ていました。私のように上手に描こうという欲が全然なく、気持ちのいい出来上がりです。

こんな感じで、2013年の日本語幼稚園が始まりました。今年もよろしくお願いします。

アマーあづさ