2012年11月27日火曜日

2012年11月17日幼稚園クラス

サンクスギヴィングの休日も終わり、今日は12月を前に雪が訪れ、自然界では今年最後の月を迎える準備が進んでいるようです。皆様の休日はいかがでしたか。

サンクスギヴィングは、アメリカ移民の先駆者たちが食料もない寒い冬、原住民のインディアンに食べ物を分けてもらった感謝に発した祝日だと聞いています。日本の行事ではありませんが、この日に家族や周りのお世話になっている方々に感謝の気持ちを表すというのはとてもいいことだと私は思います。前回の幼稚園で子供たちが生けたお花は、サンクスギヴィングのテーブルに飾られたでしょうか。私のうちにも同じお花がありますが、まだきれいに咲いていますので、皆様のお家のも長く持ってくれているといいなと願っています。

前回のクラスについてご報告が少し遅れましたが、またとても楽しいクラスとなったので、皆様にお知らせしたいと思います。ハリケーンサンディーで1回クラスがなくなり、久しぶりに会った子供たちですが、教室に入ったらいつもの様子ですぐに遊び始めました。持って来てもらった果物を切るコーナー(ゆうこ先生担当)とミニ生け花コーナー(私が担当)をテーブルの両サイドに設けると、好奇心旺盛な子供たちは、何か違ったことが始まったぞ、何かな、やってみようかなという感じで集まってきました。ちょっと見てやっぱり遊ぼーと戻って行く子もいますし、「やりたい」「手伝ってもいいですか」等と声を掛けてくれる子もいるし、子供は様々です。基本的にには、その子がやりたいときにやらせてあげるようにしています。

それでもお花はみんなにお家に持って帰ってほしかったので、みんなに生けてもらいました。有り難いことにみんなやりたがりました。もうひとつ作りたいと言った子には2つ作ってもらいました。私が「緑ちゃんから生けましょう」とか「お花の一番きれいな顔が見えるように生けてあげてね」とかというアドバイスはしましたが、生けたのはほとんど子供たちです。オアシスというスポンジに浅くしか入っていなかったので、深く差し込んだりはしましたが、お花の位置や角度、どのくらいお花を入れるかなどは自分たちでほとんどしています。私は長年生け花を教えているのでその経験からいうと、私もそうですが、大人だとどうしたら美しく見えるかと考え、何回も生け直してしまいますが、子供はそんなことはしません。パッと見て、パッと生けるのでとても早いのです。そして、それがお花には一番いいのです。いじっていると自然のお花のエネルギーが弱ってしまい、人間の見栄や執着ばかりが全面に出て、結局はあまり美しくなくなってしまうのです。子供の生け花はとても素直で何回見ても飽きない、気持ちのいいものが出来上がっていました。こんなふうにお花や自然と交流することでも、子供たちはどんどん感性を磨いていきます。何も言わなくても、ひとつ目よりふたつ目の方がもっと面白くお花が入っていました。お家でも小さいコップでいいですから、外で摘んで来たお花や緑をお家の中で楽しんでみてください。

その横で、みんながいろいろ持って来てくれた果物を小さくみんなで切って、おいしそうなフルーツサラダも出来上がりました。ナイフは年齢の小さな子には、バターナイフのようなものでバナナなどを切ってもらいましたし、4歳、5歳の子にはりんご等を切ってもらいました。今回上手にみんな切ってくれたので、ゆうこ先生と相談して、今週の土曜のクラスでは、野菜スープをみんなで作ってみようと話しました。

遊びながら、合間にお花を生けたり、果物を切ったりして、あっと言う間にお片づけの時間になりました。いつもはこの後季節の歌等を入れたサークルタイムなのですが、この日は朝のお歌を歌ったあと、ユリズミーの孝恵先生をお迎えしました。孝恵先生の優しい歌声と動きに合わせて、子供たちも見よう見まねでユリズミーを体験しました。初めてといっても、とても自然に先生の輪の中に入り、楽しそうに体験していました。この様子は今度12月15日に見られるかもしれません。というのは、今年最後の幼稚園の日に小学部と合同で終業式をする予定ですので、その際に孝恵先生と幼稚園児はいっしょにユリズミーをしようかと予定しています。保護者の皆様にも来ていただこうと計画しています。千佳子先生のメールにもありましたように。時間等の詳細は後日ご連絡しますが、15日の12時頃から終業式が行われるかと思います。よかったら、12月15日は空けておいて下さいね。

さて、ユリズミーの後は、みんなで床に横になり少しお休みの時間です。お手洗いにもこの時行かせます。その後はいつもだとおやつなのですが、この日は「おなかすいた」という子供たちに「今日はもうちょっと待ってね」と言って、椅子をまるくカーペットの上に並べてもらいました。この日は秋のお誕生日のZくんとHちゃんのお誕生日会をしました。お誕生日の2人は、冠とケープをまとって、天使(この日はHくん)に連れられて教室に入って来ました。そしてみんなで、2人は地上に生まれる前は、お空の上の天国にいて、他の天使たちと遊んでいたこと、ある日ボールが地上に落ちて雲に穴があいて、そこから地上をのぞいたらとてもおもしろそうな世界が広がっていたこと、そこにとても優しそうなお父さん、お母さんが見えたことなどをお話で聞きました。2人は最後に虹の橋を渡って、とうとう地上に降りてきました。生まれた日から1歳、2歳、3歳、4歳、5歳になるまでどんなふうに成長したか、それぞれのお母さんからいただいたメモをもとに簡単にその年の出来事をいっしょにたどりました。全体のお話が少し長く、小さな子はずっと静かにしていることが少し難しかったかもしれませんが、お誕生日の静かなムードと1年毎に増えるろうそくの火に助けられて、何とか最後までみんな聞いてくれました。最後にみんなで歌を歌って、みんなが描いた絵をプレゼントで渡しました。そしてみんなには、自分たちが羊毛を丸めてフェルト化させたものをもとにどんぐりのネックレスを作ったので、それをひとりひとりに渡しました。Zくん、Hちゃん、お誕生日おめでとう!そして、みんな静かに聞いてくれてありがとうというのが、私たち教師からの言葉でした。


実は、この誕生日の会の前に私がちょっと失敗をしました。みんなが椅子を丸く並べて、お誕生日会の用意ができた時に私がこの会に使うある物を忘れたことに気がつき、子供たちには気づかれないように、お誕生日の準備の歌を口ずさみながら、顔はにこにこしながら心は「あれ、どこにおいたのか、確かこの中に入れたはずなのに、ない!?」等と内心で焦っていたら、ある子が「先生、何探しているの」と聞き、私は心の中で「あ、何か探しているのばれちゃったな」と思っていると、他の子に「先生、大丈夫?」「心配しないでね」とか言われ,私の心の中は子供たちにすっかりお見通し。そして、「ぼくもいっしょに心配してあげるよ」なんて優しい言葉も出て来て、急に恥ずかしくなった私でした。保護者の皆様には「子供たちには親の心がすぐわかってしまうんです」とか言ったかと思いますが、私の心もどんなに顔をにこにこしていても、子供たちにはすっかりわかってしまっていました。でもみんな優しく、誰も「先生、待っているんだから早くして」などのことは言わず、いっしょに心配してくれていて、心優しい子供たちに囲まれて有り難いと思いました。結局探していた物はなかったのですが、なしでもみんなの心に支えられて、いいお誕生会が迎えられました。

その後は待ちに待ったおやつの時間。この日はご飯でしたが、上にかけるふりかけを、これも遊んでいる合間に作りました。ごまをすったり、塩を混ぜたり、のりを小さくちぎったり。この日はCくんのお母さんがお家でとれた緑のしそを乾燥させて、細かくされたものをしそふりかけで持って来て下さったので、これもごはんにかけておいしくいただきました。しその香りがまだ残っていて、ご飯を誘うようないい香りでした。次にお祝いのフルーツサラダが待っていたのですが、「フルーツサラダがあるよ」と言っても、ほとんどの子がご飯を2杯おかわりしていました。ご飯がこんなに好きなんて、やっぱり日本人の子だなと思わされましたよ。ご飯2杯の後に、フルーツサラダもおいしくいただきながらみんなで楽しんでいたら、あっという間に時間になってしまいました。この日はユリズミー、お誕生日会などいつもと違うアクティビティーがあったりして、またおやつもお話しながらゆっくり食べたりしたので、お外の時間がなくなってしまいました。まあ、こんなことがたまにはあってもいいかなという感じでした。。。お外に行きたかったお友達、ごめんなさいね。電車を作って、お父さん、お母さんの待っている駅までみんなで降りていってクラスは終わりました。

お家では、みんなどんなことをお話しているのでしょうか。お教室では,みんなお家のことをよく話してくれますよ。

☆今週の土曜日のクラスですが、一つお願いです。
先にも書きましたが、今回初めて野菜スープをみんなで作ってみようと思います。それで、お家にあるお野菜をひとつ今度のクラスに持って来てもらえますか。玉ねぎ、人参、ジャガイモ、キャベツ、ネギ、大根、ブロッコリー、、、何でもいいです。みんなで持ち寄った野菜でスープを作ってみますね。

☆土曜日は雨や雪の予報は今のところありませんが、寒くなりましたので、お外に出たとき寒くないようにコート、帽子、手袋(できればミトンの形の方が子どもが自分ではめやすい)等を忘れないでくださいね。

長文を読んでいただき、ありがとうございました。では、12月1日にお会いしましょうね。

アマーあづさ

2012年11月25日日曜日

2012年11月17日小学校低学年クラス

皆様、ハリケーンサンディーの影響で隔週のクラスが1回抜けてしまい、1ヶ月も子供たちと会っていなかったなんて。。。でも、今日会ったらそんなに時間が経っていたことも忘れるくらいきちんと宿題もできていて、覚えるべき歌や詩もしっかりそらで言えたので、心配も吹っ飛んでしまいました。しかし、来年からは毎週くらいのペースで子供たちに会いたいなーとも思いました。

さて、本日はかなり間が空きましたが、『聞き耳ずきん』のお話を回想しました。いつもの通り細かいところまでよく覚えている子と、ちょっと忘れてしまっている子がいるので、出来るだけ何度もお話を読んであげて、時には本を見ずに一緒にお話を思い出してみると一緒に覚えられますね。新しい言葉もどんどんお話を読む際に説明してあげて、またそれを使うように心がけると言葉が豊かになりますね。いつものように、お話の絵と要約文を書きました。 

言葉の階段
今週は「す」と「ん」の言葉を集めてもらいました。 たくさんの言葉をみんなで発表しました。その言葉がいくつの拍子からなるのかを拍手をして確かめます。例えば、「すいか」は3回拍手するので3文字となります。日本語は叩いた数だけ文字を書けばいいので、シンプルですね。(もちろん例外もありますが。。。)

 フォルメン線描
フォルメンとは文字を導入する際、図形の中にパターンを見出しそれらをフリーハンドで描く練習をすることです。高い集中力と線をバランスよく描くためのコーディネーションを養うと同時に、目分量で 精巧に描くことを訓練します。これらの訓練はいずれ心や体のバランスにも影響します。 今日は『聞き耳ずきん』から切り株を書いたので、木の年輪のようなフォルメンでした。ノートの真ん中に線を縦に引き、その真ん中から半分に切った年輪を書き、それがノートいっぱいまで広がる曲線を書きました。どの子のフォルメンにもたくさんの年輪が見られました。

日記の発表
書いてきた日記を一日だけみんなの前で発表してもらっています。みんな照れくさそうに、でも一生懸命発表してくれました。

漢字ビンゴ9
宿題に出していました、漢字を9マスの中に書き入れ、カードを見せてその漢字を読み、丸をつけ、それが3つ並ぶと、「ビンゴ!」です。単純ですが、とても盛り上がり、実際はまだ読めなくてもその漢字をビジュアルに見て、自分の書いたものからそれを見つける作業は視覚から覚えるいいトレーニングです。楽しみながら、少しずつ読めるように、書けるようになるといいですね。今度はビンゴ16マスに挑戦します!

ひらがなカルタ
漢字と同様にひらがなカルタ取りをしました。絵でそのカルタを取る子もいますが、取ったらそらでその文字を書いてみるとか、尻文字で書いてみるとか、徐々にそれが書くという動機付けになるといいですね。是非、家でも作ったカルタで遊びましょう。(宿題はた行とな行です。)

新出漢字
「耳」「目」「口」「毛」を練習しました。成り立ちや読み方などは家で仕上げてきましょう。また、プリントにそれらの漢字を練習するページとその漢字を使って言葉を探す宿題が出ています。

『こびとのくつや』のお話をしました。いつも読み聞かせではなく、お話をします。話しやすい言葉で無理のないレベルでお話をします。お話をしていると子供の集中力が本を読むのとは違います。また目を見て話してあげることが出来るので、理解しているかいないかが即座にわかり、お互いに満足感を得ることが出来ます。もし可能なら、お母様も是非何度もお話を読まれて、一度読み聞かせではなくお話をしてあげてみてください。みんなの受け止め方が一段と深いような気がします。お話の間、赤いビーズワックスで小人の靴を作ったりもしました。それは来週に仕上げて持ってきてください。

専科1:ハンドワーク(手仕事)
今週からいよいよ本格的にプロジェクトが始まりました。いろいろ迷ったのですが、指編みを覚えたのでかぎ針編みから始めることにしました。まずは黄色く染めた太い毛糸で8目をつくり、それから上にどんどん積み重ねていくことをしています。それをアパートメントといってかぎ針の小人が1階に8個のアパートにひとつひとつお邪魔するような、そんな場面設定でした。宿題で持って帰ってもらいましたので、そのアパートが四角くなるまで積み上げて下さい。さて、一体何になるかはお楽しみなので、お子様には言わないで下さいね。

専科2:ユーリズミー
20分だけの時間ですが、シュタイナー教育にとってとても重要な位置を占める教科の一つです。まだ2回目とあって、子供たちは一体これがどのようなものなのか確かめるような感じでクラスを受けているのかもしれません。 12月15日の終業式では、ユーリズミーの孝恵先生とともに今まで習ってきたことをご紹介する時間もとっていますので、是非ご覧ください。またその際に孝恵先生ともお話しになると、ユーリズミーをより理解するきっかけにもなるかと思います。

子供たちは、みんな一緒に仲良く、またよく遊びます。低学年の子供たちは唯一大きいお兄ちゃんたちと遊べるお昼休みの時間が大好きなようです。この日は暖かく、みんなでお外でお昼をいただきました。

三好千佳子

2012年11月1日木曜日

ハリケーンによる休校のお知らせ

ハリケーンサンディーは予想外の被害をもたらし、The Brooklyn Waldorf Schoolも1週間お休みという異例の事態になりました。皆様がご無事でいらっしゃることをお祈りしています。

地下鉄もまだ完全に復旧しておらず、遠方から来られる方々の都合を考慮して、11月3日の日本語クラスはお休みとします。皆様、残りの週末をどうぞゆっくりお過ごしください。

*お休みになった11月3日のクラスの振替日は1月19日に決まりました。