2014年11月3日月曜日

2014年11月1日幼児部すみれ組

11月1日土曜日の夜中(正確には2日の午前2時)に時間が1時間戻り、冬時間が始まりました。夕方5時にはすっかり暗くなってしまいましたね。 11月11日は聖マーティン祭です。ヨーロッパの収穫祭で、この日が冬の始まりだそうです。この日、子ども達はランタンを持って、街の中を練り歩き、馬に跨ったマルティヌス(に扮する人)を教会に案内し、家を一件ずつ回って歌を歌い、パンやお菓子をお礼にもらうというお祭りです。ローマ帝国時代のマルティヌスが兵役中、雪の中で半裸で凍える物乞いに、自分のコートを剣で半分に割いて与えました。実はこの物乞いはイエスキリストだったそうです。シュタイナー学校でも、聖マーティンやランタンの歌を歌い、手作りのランタンを持って歩きます。最後に子ども達はりんごなどをもらい、ひっそりと静かに帰宅し、その夜はたくさん野菜の入ったスープを食べて温まります。

 1日は、前回お休みして出来なかった子は押し花や押し葉でランタンのシェードを作りました。シェードを作り終わった子は、以前のこぎりで切った木にやすりをかける作業をしました。初めての子が多かったと思うのですが、初めての割にはとても上手にやすりをかけていました。長い長い時をかけて、何が出来上がるのでしょうか。来年の6月までのお楽しみです。 また、白い小さなウールのうさぎをお持ち帰りいただいたと思います。新学期が始まってから、毎回、歌っていたうさぎの曲がありますが、このウールのうさぎを受け取るなり、子ども達はその曲を歌ってくれました!この瞬間が教師の私たちにとって、どんなに喜びとなったことでしょう!このうさぎは、白いウールを丸め、ぬるま湯に台所用洗剤を混ぜた液体をつけて、手の平でころころころころ丸めて作りました。乾かした後、ボランティアのお母さま方にニードルフェルティングで尻尾をつけて頂き、耳はハサミで切っただけという物です。ご自宅でも、このうさぎさんと時々遊んで下さると嬉しいです。
 「小さなうさぎ、どこにいる、どこにいる、ニンジンあるよ、早く出ておいで、  ホップホップホップ、ホップホップホップ」

今回のおやつは、お赤飯でした。ところが、大量にお赤飯を作ったことがないことと、自分の炊飯器ではないため、大失敗!おやつの時間に、10合炊きの炊飯器の方はちゃんと炊けていないというハプニングが。仕方なく、3合炊きの方をみんなで食べている間に、もう一度、小分けにして炊き直すという事態になりました。お赤飯を初めて食べる子には少し口にするのが難しかったでしょうか。いつも帰宅時に食べるりんごを頂くことになりました。また、それとはかわって、3回もおかわりする子や、キュウリの塩揉みばかりを食べる子もいました。Kくんのお母さまがケールと桜エビなどで作ったふりかけを持って来て下さいましたので、ふりかけとキュウリの塩揉みと一緒に頂きました。みんな、ふりかけがおいしくて、あっと言う間になくなりました。是非、ご自宅でもお赤飯を炊いて、一緒に食べて下さいね。

さて、この日はハロウィーンの翌日だったせいか、みんなシュガーハイで、とてもハイパーになっていました。おやつの時間中に、コップやお皿がテーブルから落ち、コップは割れてしまいました。コップやお皿が割れると、みんなでおやつを食べる時に人数分なくなってしまい、大変困るというお話をしました。「割れたら、どうする?」という質問に対し、「また買ったらいい」と答える子もいました。この「また買ったらいい」というのは「(ゲームの)リセットボタンを押せばいい」という答えと同じだと思います。現代のインスタントで便利な生活は、お金を出せばいくらでも買い換えられるのでしょうか。「直して使えばいい」という子もいました。もちろん、中には直して使える物もあるでしょう。けれど、割れてしまった食器は接着剤でつけても元通りには使えません。シュタイナー教育では、どんな物でもそれを原材料から作る人や作る工程があることを学びます。食物であれば、食物を育てる前に、食物を育てるための環境(土壌)作りという部分もあります。そういう意味もあり、今年は幼稚園ではお味噌作りや木の額作りをしようと思っています。食器(物)を大切に扱うということはどういうことなのか、この機会にもう一度、ご家庭でよく話し合ってみて下さい。

この日は、初めてサークルの時間にユーリズミー(ドイツ語でオイリュトミー)をしました。ユーリズミーは、シュタイナーが提唱した総合運動芸術です。子ども達の思考と感情と意思をバランスよく育てるのに役立ちます。お遊戯のようであって、お遊戯ではなく、ダンスのようであって、ダンスではなく、言葉や音楽の力を身体の中に取り入れ表現する画期的な方法です。天や大地や自然と繋がり、自分の意識と身体とのギャップを埋め、生命力を高めます。  T先生の「ヘムヘムとぺムぺム」のお話に合わせ、身体の動きを真似て動きます。去年からこの幼稚園に来ていた子の中には「あ~、それ知ってる~!」と思い出した子もいたようです。また、初めてなのに、動きをちゃんと真似ることが出来る子もいました。途中で「糸まきまき」の歌が出て来た時には、歌を知っていて一緒に大きな声で歌う子もいました。次回もT先生に来て頂き、ユーリズミーをして頂こうと思います。
「糸まきまき、糸まきまき、引いて引いて、トントントン、出来た出来た、小人さんのお靴」

この日の季節の歌は以下の通りです。
「秋の夕日に、照る山もみじ、濃いも薄いも、数ある中に  秋を彩る、カエデやツタは、山のふもとの、すそ模様」
「大きな栗の木の下で、あなたと私、仲良く遊びましょう、大きな栗の木の下で  小さな栗の木の下で、お話しましょう、まあるく輪になって、小さな栗の木の下で」
「どんぐりころころ、どんぶりこ、お池にはまって、さあ大変、  ドジョウが出て来て、こんにちは、ぼっちゃん、一緒に遊びましょう  どんぐりころころ、喜んで、しばらく一緒に遊んだら、  やっぱりお山が恋しいと、泣いては、ドジョウを困らせた」

次回のクラスは11月22日(土)になります。おやつは聖マーティン祭と日本の勤労感謝の日を意識して、パンを作りたいと思います。パンは乳製品を使わない、マクロビオティックなパンにしようと思っています。もしかしたら、中に栗カボチャかサツマイモを入れようかな?とまだ思案中です。クラフトは、ちょっと氣が早いかもしれませんが(よく考えると今年はもう、この11月22日と12月13日の2回しかクラスがありません!)、ラフィアを使ってお正月飾りを作ろうと思っています。どんなのが出来るかお楽しみに! あっと言う間に、サンクスギビングがやって来ますね。急に寒くなって参りましたが、皆さまどうかご自愛なさって、次にお会いするまでお元気でお過ごし下さい。
すみれ組担任

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P.S. 以下は、保護者会の時に少しお話したこと(外遊び・土遊びの大切さ)に関連した記事(英語)です。ご夫婦でご一緒に読んで話し合ってみて下さい。

"Scientists Say Child's Play Helps Build A Better Brain"
http://www.npr.org/blogs/ed/2014/08/06/336361277/scientists-say-childs-play-helps-build-a-better-brain?utm_campaign=storyshare&utm_source=facebook.com&utm_medium=social 

"It's in the Dirt! Bacteria in soil makes us happier, smarter"
http://www.healinglandscapes.org/blog/2011/01/its-in-the-dirt-bacteria-in-soil-makes-us-happier-smarter/ 

"Comment: Parenting while distracted"
http://www.sbs.com.au/news/article/2014/08/11/comment-parenting-while-distracted

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