2013年10月2日水曜日

2013年9月28日小学校低学年クラス

今日は今年度3回目の授業でした。子供たちはたった3回目とは思えないくらい今まで教えられたことをきちっと覚えていて、廊下での歩き方、メインレッスンブックの描き方、ブロッククレヨンの使い方、質問があるときは手を挙げて指示を待ってから話すなどの決まりを一生懸命守ろうとしてくれています。お教室の外に出るときは並んで静かに廊下を歩き、階段の上り下りをします。4階までの階段を静かに歩くことはそう容易ではありません。そこで移動して並んで歩くときはいつも『手のひらを太陽に』を歌います。子供たちも歌いながら歩きます。(どうぞお家でも歌って下さいね。)歌いながら階段を上がると、「◯◯ちゃん、静かに」とか「◯◯くん、話をしない」などと注意をしなくてもみんながリズムよく歩きます。(いつも必ず出来るとは言えませんが、、、練習中です。)また聞こえるのは歌声だけなので、移動や切り換えがスムーズに行くことも目的のひとつです。

メインレッスン

お話の回想はみんなよく覚えてきてくれています。待ってましたとばかりに目を輝かせて覚えていることをお話ししてくれます。(保護者の方々のご協力に感謝します。)新しいお話の絵を描いたり、文字を書いたり、漢字を書いたりと少し忙しい朝の時間を文句も言わずがんばってじっと机に向かっている様子は健気です。もう少しゆっくり呼吸をしてじっくり絵を描き、その絵に浸らせてあげられるといいのに、と思います。(平日の学校の授業では、1日目はお話を聞いてメインレッスンブックに絵を描いて終わりです。)しかし私たちは土曜日しか会わないので、その上に文字を書き、また漢字まで覚えてきます。彼らにとってはちょっと詰め込まれすぎて頭から火が吹きそうな様子が窺えます。私自身、つい子供たちを追い立ててしまって、次々と急ピッチで進めてしまうことに疑問を感じています。沢山教えても、頭に残ることはわずかです。それならもっとゆっくり進んで、今やっていることに十分浸らせてあげることのほうが意味があるのではないかとも思ったりもするのです。

*メインレッスンブックの使い方
メインレッスンブックはノートのように見えますが、これはいずれ彼らの手作りの教科書となります。従って、本来は持ち帰って自主学習に使ったり、思い思いのことを描いたりはしません。この学校は土曜日しか会わないので、どうしても宿題としてお持ち帰りいただくことがありますが、あくまでもこれは手作りの平仮名の教科書となりますので、できるだけ指示のあったことだけをさせて下さると助かります。

緑のメインレッスンブック:お話の絵と文字のみを書きます。
オレンジの漢字レッスンブック:漢字のみを書きます。
黄色の日記帳:絵、または絵と日記を書きます。

お話:『大きなかぶ』
 1年生の教科書の題材を使いました。これは繰り返しが面白く、単純なお話ですぐに覚えられるので、お家で暗唱してください。子供たちと何度も繰り返し口に出して話すと、歌のように簡単に覚えられます。文章を見せて読ませる必要はありません。(Sちゃん、Mくん以外)
 
ハンドワーク(手仕事)

タマネギで染めた太い毛糸を指で鎖編みをしてベルトを作りました。この黄色の毛糸はもともとお月見のときにお話をしたお月様からの黄色い玉の贈り物でした。それをみんなが勇気と優しさと、強さをもらえるように身にまとえる物(ベルト)にしました。子供たちには、悲しいときや寂しいときにこのベルトをつけると元気が出るから大切にするようにと伝えました。次回からは本格的に棒針編みを始めます。何を作るかはお楽しみです。

ユーリズミー

ペインティング:大きなかぶの絵
初めてのペインティングでした。濡らした画用紙に絵を描くことが初めての子は、絵の具が一カ所にとどまらず自然ににじんでいく様子を手を止めて面白そうに眺めてはまた描いたりしていました。様々な色がにじんでいく様子は子供たちの心をワクワクさせたのではないでしょうか。濡らし絵(水彩画)は自らのコントロール下で描ける色鉛筆やクレヨンと違って、むしろ絵の具の方が彼らを導いてくれるような不思議な力を持っています。三原色(赤、青、黄)が紙の上で混ざったときに緑になったり橙色になったりすることを発見した瞬間は、何ものにも代えがたい驚きとうれしさ、新しいことを知った喜びでいっぱいになります。低学年はそんな風に色の神秘をまなび、世界には沢山の色があり、その微妙な色の重なり、違いを自然と体験しています。どうぞ沢山お外に出て、いろんな色を見て下さい。特に秋は紅葉がきれいな季節です。自然界が生み出す何とも言えない美しい色を体で感じさせてあげてください。きっとその色を覚えていて、いつかそれが画用紙の上で再現されたとき、はっとする瞬間が訪れると思います。

お昼休み
前日に学校の行事で使ったわらの山があり、子供たちはそのわらを投げたり山にのったりして遊んでいました。メインレッスンの緊張が解けて、頭に力が注がれすぎていたのを体に落とすかのようにわらを投げて子犬のようにはしゃいでいるのが、本来の子供らしい姿だと見ていて微笑ましく思いました。学年を超えて、みんな仲良く遊びます。小規模の学校ならではの光景です。

三好千佳子

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